高濃度ビタミンC点滴の効果
免疫力を高める
インターフェロンの産生を促進させることで免疫力を高めてウイルスや病原体を排除する働きによって、風邪の予防や花粉症対策、疲労回復に効果が期待できます。
美容、美肌
ビタミンCには、コラーゲンやエラスチンを増やしてハリや弾力のある肌を作ります。さらに、セラミドの生成を促すことで、みずみずしく潤いを保った肌へと導きます。
肌を白く戻す作用があるので、シミ、そばかす、ニキビ跡など肌の色素沈着に効果があります。
アンチエイジング
抗酸化作用の働きによって、活性酸素を除去して老化を予防する効果があります。
抗がん作用
ビタミンCは、自ら酸化することで強烈な抗酸化作用を引き起こし、大量の過酸化水素を発生させて、がん細胞だけを破壊する働きがあります。そのため、高濃度ビタミンC点滴療法は、がんの手術後の再発防止や、他のがん治療との併用として取り入れられています。
歯周病の治療・対策
歯周病、インプラント歯周炎、口内炎などの予防や改善に効果があります。
点滴療法を受ける前にG6PD検査を受けましょう
初めてビタミンC点滴療法を受ける方には、あらかじめカウンセリングと併せてG6PD検査を受けていただく必要があります。
この検査では、G6PD欠乏症かどうかを調べることができます。
G6PD欠乏症とは、数千人に1人ほどの割合で発症する赤血球の代謝に関与する酵素の遺伝子異常による先天性の疾患です。G6PD欠乏症の方に大量のビタミンCを点滴で投与すると血中のビタミンC濃度が上がって重度の溶血性貧血を引き起こす恐れがあります。
このような合併症を防ぐために、ビタミンC点滴療法を受けていただく方には初めにG6PD検査を受けていただいております。
経口摂取と点滴療法の違い
サプリメントや食べ物などに含まれるビタミンCを大量に摂取しても、体内での吸収率が悪く体外に排泄されてしまう一方で、点滴は経口摂取と比べて血中濃度が20~50倍ほど増加します。ビタミンCは、点滴で取り入れた方が効率よく、細胞のすみずみまでビタミンCがすばやく行き渡り、高い効果を得られるというメリットがあります。
点滴の頻度
高濃度ビタミンC点滴は、即効性がありますが、ビタミンCは体内で長期間蓄えておくことができません。そのため、定期的に点滴療法を行うことで高い効果を長く維持することができます。
個人差がありますが、月に1~4回を目安にご希望や症状に合わせて点滴を受けていただくことをおすすめしております。
副作用について
高濃度ビタミンC点滴は、非常に安全性が高い治療です。通常であればほとんど副作用は起こりませんが稀に、以下のような症状が起こる場合があります。
- 点滴痛
点滴を刺す時に局所的な痛みを感じることがあります。これは、ビタミンC点滴療法だけに限らず、点滴治療全般に起こる症状で、点滴速度の調整や温湿布などで痛みを緩和・軽減することができます。 - のどの乾き
高濃度ビタミンCは、利用作用があるのでこまめに水分補給を行うようにしましょう。 - 低カルシウム血症
ビタミンCには、カルシウムを尿として排泄する働きがあります。点滴で大量にビタミンCを摂取することで、カルシウムが不足して筋肉のけいれんやしびれなどの症状が起こる場合があります。筋肉のけいれんやしびれを感じたら、カルシウム製剤を投与することで症状はすぐに改善されます。 - めまい・冷や汗・疲労感などの症状
ビタミンCはブドウ糖と化学構造が似ていることから、体がブドウ糖と勘違いして血糖を下げるインスリンを分泌することがあります。これにより、稀に低血糖の状態になってめまいや冷や汗、疲労感などの症状が起こることがあります。点滴を行う間に、食事をとることで予防することができます。 - アレルギー
ビタミンCに対するアレルギーをお持ちの方は、きわめて稀です。また、アレルギー症状が起こった場合、成分に含まれる化学防腐剤などが原因であることがほとんどです。 - 簡易血糖測定器によるみせかけ高血糖
ビタミンC点滴を受けた後に、測定すると高血糖の値が出る場合があります。これは、ビタミンCがブドウ糖と極めて似ていることから起こる現象なので、ご自宅で簡易血糖測定器などを使用されている方は、注意が必要です。糖尿病の方は、高血糖の時にインスリンを投与するのですが、見かけ上、高血糖になっているだけなのでインスリンを投与してしまうと低血糖になってしまいます。そのためビタミンC点滴を受けた後は、12時間ほど簡易血糖測定器での検査を控えるようにしてください。
ビタミンC点滴療法の費用
G6PD検査 | 8,000円(税込) |
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ビタミンC点滴 12.5g | 7,500円(税込) |
ビタミンC点滴 25g | 12,000円(税込) |